玉秀寺はどんなお寺
- 宗派
- 曹洞宗(そうとうしゅう)
- 本尊
- 釈迦牟尼佛(しゃかむにぶつ)
- 本山
- 永平寺(えいへいじ)
- 道元禅師(どうげんぜんじ)開山・福井県
- 總持寺(そうじじ)
- 瑩山禅師(けいざんぜんじ)開山・横浜市
- 本寺
- 長禄寺(ちょうろくじ)・福島県須賀川市
- 開山
- 吉州壽琢(きっすじゅたく)大和尚
沿革
- 天正10年(1582)
- 吉州壽琢(きっすじゅたく)大和尚が、宮城県白石市に庵をむすび玉秀寺を開山した。
- 元禄13年(1700)
- 光巌鏡尊(こうがんきょうそん)大和尚が、現在地に移転再興した。
- 享保 5年(1720)
- 登米藩主伊達村永公より畑代の地を寄進され、当地域の菩提寺としての基礎が築かれた。
- 慶応 2年(1866)
- 登米の大火により全焼、その後庫裡を再建した。
- 明治22年(1889)
- 本堂を再建した。
- 昭和58年(1983)
- 本堂の増改築、開山堂、位牌堂、庫裡の新築と、庭園の整備等の昭和の大改修がされた。
- 平成20年(2008)
- 開山堂、位牌堂の改築、真量閣(研修施設)、本堂等の平成の大普請がされた。
詳細
当寺は、天正十年(一五八二年)現在の白石市内に吉州壽琢大和尚によって開山された。
吉州壽琢大和尚は、白石、養雲寺六世住持の職を退董し、庵をむすび玉秀寺を開山し翌々年の天正十二年九月十一日示寂されている。
吉州壽琢大和尚の示寂後は、法灯が途絶えたが百十六年後の元禄十三年(一七〇〇年)、二世光厳鏡尊大和尚によって現在地に再興された。
この時代、寺社法度によりみだりに新寺の建立が禁止されていたために古寺復興の形式をとったものと考えられる。
登米藩史稿には、元禄十三年「この年養雲寺先見和尚、米谷山玉秀寺を再興す」と記載されており、玉秀寺墓地入り口にある阿弥陀石仏供養塔には、元禄十三年導師光厳と刻まれており、先見和尚とは二世光厳鏡尊大和尚のことである。
日根牛には、葛西氏の時代に小泉伊豆という家臣が小池館におり、その小泉氏の牌所らしい仏堂が現在地にあったのだろうと考えられる。
また、玉秀寺墓地には慶安元年(一六四八年)開山の真言宗蔵福院(明治三年廃寺)開山和尚の供養塔があることなどから、古くからの当地域の蘭場であったことが推察される。
享保五年(一七二〇年)登米藩主伊達村永公より、畑代五十文の地を寄進され日根牛地域の菩提寺としての基礎が築かれた。
その後、慶応二年(一八六六年)寺池金谷から出火した火の粉が、北上川を越えて当寺にも飛び火し全焼した。そのとき本尊、脇仏の三体と過去帳および若干の什物を持ち出しただけで、他はすべて消失し、詳細な記録は全く解らなくなった。
火災後に庫裡を建て、更に明治二十二年(一八八九年)小規模な仮本堂を建立した。
昭和九年(一九三四年)境内にあった登米小学校日根牛分教場が移転したあと、本堂を再建することになったが資金に不都合が生じ、建築規模を縮小して建立した。
昭和五十三年(一九七八年)龍源寺三十世俊渓雄道大和尚が、当寺の兼務住職となるや損傷の甚だしい庫裡や手狭な本堂の増改築と開山堂の新築、境内整備、その全般にわたる再興を発願し檀信徒の一致協力により、大改修がなされ昭和六十年(一九八五年)盛大に落慶式を修行した。その後も、参道の整備や直歳寮倉庫の改築と黒門の新築、庭園の整備がおこなわれ面目を一新した。
さらに、平成に入り現住職になってからは寺務所、書庫、干支地蔵堂、真量閣、本堂を新築し、特に干支地蔵堂は近年珍しい地場産品のスレート茸で建立した。教化活動では、梅花講、写経会、仏教青年会を組織し、寺報の発行とあわせ檀信徒のニーズに応えた活動を行っている。なお、これらの教化活動により、曹洞宗認可参禅道場の認可を受けている。
現在最古の建造物は山門であるが、建立年は不明である。
曹洞宗はどんな宗派
曹洞宗はお釈迦(しゃか)さまをご本尊として仰ぎます。
本尊唱名は、南無釈迦牟尼仏(なむしゃかむにぶつ)です。
仏教は、遥か2500年前に、お釈迦さまが菩提樹の下で坐禅をされて、お悟りを開かれたときが始まりです。インド・中国・日本の祖師方にその教えが受け継がれてきました。今から約800年前、道元禅師が禅の教えを中国から伝えられました。さらに4代目の瑩山禅師とその弟子たちが、各地に教えを広め、「曹洞宗」の礎を築かれました。
曹洞宗(そうとうしゅう)の教えはお釈迦(しゃか)さまより歴代の祖師(そし)がたによって相続されてきた正伝(しょうでん)の仏法(ぶっぽう)です。
教義
わたしたちはみな仏(ほとけ)のみ子(こ)であり、生まれながらに仏心を具えています。
しかし、それに気づかずに我がまま勝手の生活をして、苦しみ悩みのもとをつくっています。ひとたび仏さまに懺悔(さんげ)し帰依(きえ)するならば、心が落ち着いておのずから生活が調えられて明るくなり社会のお役に立つことを喜び、又 どんな苦難にも耐えて生き抜こうとする信念が生まれます。
そこに生きがいと幸福とを発見するのが曹洞宗の教えであります。
お経
「修証義(しゅしょうぎ)」「般若心経(はんにゃしんぎょう)」「観音経(かんのんぎょう)」 「寿量品(じゅりょうほん)」等の諸経典を読誦(どくじゅ)します。